私は日本ではいわゆる純ドメ企業にいたので、「試用期間」という単語には無縁で過ごしてきました。
一方、今の職場では「試用期間」がかなり重要であり、私自身、試用期間が終わるまでかなりビクビクして過ごしてきました。
今回は試用期間の考え方についてまとめてみました。
Contents
試用期間とは
試用期間とは新しく採用した人に対して、会社にとっても本人にとってもこの採用が良かったのかを確かめる期間です。
会社によりますが、3ヶ月から6ヶ月間であることが多いです。
試用期間で見定めるポイント
会社サイド
スキル
ヨーロッパは職種別採用なので、募集をかけている時点で求める人材のスキルがかなり明確です。
そのため、試用期間は会社にとって採用した人材のスキルが求めている条件に本当に一致しているかを確認する時期でもあります。
給与水準
入社の際に給与交渉をしている場合がほとんどなので、給与水準とスキルが妥当なのかも確認されています。
明らかにスキルと給与テーブルが合っていない場合は、給与ダウンを打診されることもあります。
会社との相性
会社の方針や雰囲気に合っているかも重要なポイントです。特に直属の上司やチームメンバーにはしっかりヒアリングが行われ、これから一緒にやっていけるかを判断されます。
被雇用者サイド
会社やチームメンバーとの相性
試用期間は被雇用者にとっても大切な期間です。特に会社やチームメンバー、上司との相性は面接だけではわからない部分ですし、職場を選ぶ上でとても大切な要素です。
チームメンバー全員とうまくやれるかはさておき、少なくとも直属の上司との相性が悪いと仕事自体が辛くなるので、ここを重視ている人もいます。
試用期間と解雇
このような試用期間を経て、雇用を継続するか解雇するかを判断します。基本的には試用期間は会社の方が強いので、解雇を言い渡された場合、従うしかありません。
一方、試用期間を過ぎた場合、会社による一方的な解雇のハードルは少し高くなります。
試用期間に解雇される人は一定数いますが、自主退職を選ぶ人もそれなりにいるので、私の感覚では試用期間は両者にとって価値があると思っています。
試用期間とビザ
試用期間があるかどうかも会社次第ですが、試用期間を無給インターンやパートタイムとして考え、正社員として扱わない会社も実はあります。
このような会社の場合、就労ビザを申請できるかはかなりグレーゾーンです。会社との正式な契約書があれば申請はできますが、賃金が低く設定されていることが多いため、ビザ要件に該当しないと判断されることもあります。
ただ、このような案件の場合、就労ビザがもらえない限り不法就労になり、試用期間が終わらなければビザが出せないという無限ループになるので、ビザが下りる可能性はかなり低いので諦めた方が無難かもしれません。
このように試用期間は会社にとっても雇用者にとっても大切な期間です。
また不安定な立場で就職を目指す外国人にとっては、試用期間をなんとか乗り切ることが海外就職としてやっとスタートラインに立ったと言っても良いかもしれません。