働き方

ヨーロッパで働く:解雇の仕組み

私は日本にいた時、いわゆる“日本企業”にいたので、リストラ(解雇)には無縁でした。

ですが、今私が働いている会社では何かと解雇(dismissal)が話題になったり、残念ながら実行されることがあります(コロナ禍の最近は特に)。

今回は私の周りで起きた解雇や周囲の反応についてまとめてみました。

 

Contents

試用期間

私が働いている会社では試用期間と言われる期間が6ヶ月あり、この期間中であれば雇用主・従業員どちらからでも退社を切り出すことができます。

最初は”試用期間中に辞める人なんてそんなにいないんじゃないかな”と思っていましたが、意外に結構います(汗)

会社にとっても従業員にとっても相性は大切ですし、想定していたスキルじゃない・仕事じゃないなどのミスマッチは早々に判断しようというスタンスはそこまで悪くないかなと思います。

とはいえ、私は試用期間中いつクビになるかもしれない・・と不安でいっぱいでした
ヨーロッパで働く:試用期間とは私は日本ではいわゆる純ドメ企業にいたので、「試用期間」という単語には無縁で過ごしてきました。 一方、今の職場では「試用期間」がかな...

 

解雇のタイミング

解雇のタイミングは人それぞれですが、試用期間中と会社の中で大きな動きがあるときが多いと感じています。

試用期間

試用期間中の解雇は会社都合だけでなく、従業員の意思であることもあるので厳密には解雇とは言いませんが、よく起きているのは試用期間中の解雇です。

試用期間の解雇の場合、労働組合や経営陣と揉めることもなくすんなり解雇となるので、解雇が決まってから実際に会社を去るまでがかなり短く、バタバタすることが多いです。

半年という短い期間ではありますが、せっかくチームや業務に慣れてきたタイミングでの急な別れなので、切ないことも少なくありません(涙)

 

組織改編

無期限雇用契約であった場合でも、会社都合で解雇となることも残念ながらあります。

特にコロナ禍では業績悪化に伴う部署整理などでチーム丸ごといなくなるなど、なかなかショッキングな事件も実際に起こりました(涙)

日本では組織変更があってチームがなくなったとしても、メンバーは別チームへ異動ということがよくあります。しかし、いわゆるJob型採用の場合、チームがなくなる/上司がいなくなるとチーム丸ごと解散=解雇ということもあります。

こんな事実を目の当たりにすると、柔軟な異動制度がある日本企業も悪くないのかもしれないと思ったりもします

 

 

解雇通告とは

解雇までの流れはそれぞれですが、無期限雇用の解雇(いわゆる会社都合解雇)は労働組合や経営陣との交渉がかなり多く、実際の解雇までは結構時間がかかります。

そのため、事前に“あのチームが解散するらしい”という噂が流れることもあります。

一方、試用期間中の解雇の場合は出社したら、上司に呼び出され、いきなり解雇通告を受けて、その日に退社という衝撃的な展開もありました。

どうやら本人には事前通達がある程度あったようですが、あまりに突然すぎて私含めたチームメンバーは呆然としていました。

解雇通告を受けた本人も、いきなりアカウントを止められて何もする事がなく、かなり気まずそうでした・・・

チームメンバーが朝11時頃に解雇を言い渡され、急遽みんなでチームランチに行ったあの日は今でも忘れられません

周囲の反応

私自身、“解雇”という事象に全く縁がなかったので、最初は解雇の噂を聞いただけでもびびっていましたし、実際にチームメンバーが1日でいなくなった日は精神的にかなり動揺しました。

しかし、同僚たちは(勿論それなりの衝撃は受けていましたが)“まあそんなこともあるよね”という反応であり、解雇について一方的に悲観的ということもなく、”もっと良い職場があるよ”という前向きな雰囲気がそれなりに漂っており、これが文化の差なのかな・・・とカルチャーショックを受けました。

日本の企業文化に慣れている私にとって、解雇がそれなりにある職場は精神的に辛いこともあります。そしていつ私が解雇されるともわかりません。

でも、だからこそ(?)明日解雇されても次の仕事がしっかり見つかるように現状に甘えないでスキルを磨き続けようと自分に言い聞かせています。