働き方

ヨーロッパの働き方:育児休暇編

「ヨーロッパは数週間のバカンスを取る」とか「有給消化率が高い」とかたまに記事になっていたりしますよね。日本の会社にもいろいろあるようにヨーロッパも会社によって様々なので、すべての会社が当てはまるとは限りません。

ただ、ヨーロッパの人たちの考え方や働き方は日本とは違うところもあるな、とヨーロッパに数年住んで思います。完全に個人の偏見ですが、ヨーロッパの働き方について考えてみました。

今回は育児休暇について、私の私見&勤務先の事情をまとめてみました。

 

ヨーロッパの育児スタイル

ノルウェーやスウェーデンのような社会福祉国家は育児休暇の取得率が高いことで有名ですが、その他の国でも男性の育児参加はかなり一般的だと思います。

休日の公園でも平日のスーパーでも「お父さんと子供」の組み合わせはよく見るし、保育園のお迎えを毎日やっているお父さん同僚もたくさんいます。

 

ヨーロッパの出産・育児休暇

EUでは最低14週間の産休が義務付けられていますが、国によってもっと長いところもあります。育児休暇は女性が取得する場合が多いですが、日本と同じくEUでも男性の育児休暇取得率を上げようとしています。

私の知る限り子供が生まれた職場の男性はほぼすべて育児休暇を取得しており、少なくとも産後1週間、長くて2ヶ月近く取っています。

ヨーロッパの待機児童問題

日本で話題になった「待機児童」ですが、ヨーロッパでも「待機児童」に頭を悩ませる人も実は少なくありません。

人口が集中している地域や都市では保育園に空きがなく、出産前から保育園を調べてWaiting listに予約を入れるということもあります。

そこまでしても数年待ちということもあるので、育児休暇を取らざるを得ないという状況もあるのかもしれません。ただ、ナニーやベビーシッターがそれなりに普及していますし、女性だけでなく男性が育児休暇を取りやすいので最終的にはなんとかなっている感じがします。

同僚は保育園が空くまで母親と父親で1年ずつ育児休暇を取得して乗り切っていました。

 

育児休暇中の仕事

数ヶ月休むとなると「周りに迷惑がかかるかもしれない。。」と思う人もいるかもしれません。

しかし、ヨーロッパでは何を隠そう「バカンス文化」があります。ほとんどみんな数週間単位でバカンスを取るので、「長期休暇」はよくある話なのです。

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休暇中に仕事を引き継ぐことも、仕事が全く進まないことも「よくある話」なので、私の職場では「育児休暇だから申し訳ない・・・」と「育児休暇を取るなんて・・・」というネガティブな雰囲気は皆無です。

やっぱり職場の雰囲気って大事ですよね

休暇中は徹底的に仕事をシャットダウンするので、休暇前にチーム内で仕事を可視化して引き継ぎ、本人がいなくてもなんとかなる状況を作り上げておきます。

また産休育休もバカンスと同じく事前に時期がわかっているので、大きなプロジェクトなどのスケジューリングは管理職の手腕にかかっています。「長期休暇」を踏まえて予定を組んだり、チームがうまく機能する状態にしておくことは管理職の大切な仕事です。

ヨーロッパでは「家族との時間」を大切にする人が多いので、「出産」という一大イベントには管理職であってもプライベートを優先します。

バカンス文化があることも大きいですが、出産育児に対する理解のある職場はいいなと個人的に思っています。

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