「ヨーロッパは数週間のバカンスを取る」とか「有給消化率100%」とかたまに記事になっていたりしますよね。
日本の会社にもいろいろあるようにヨーロッパも会社によって様々なので、すべての会社が当てはまるとは限りません。
ただ、ヨーロッパの人たちの考え方や働き方は日本とは違うところもあるな、とヨーロッパに数年住んで思います。
完全に個人の偏見ですが、ヨーロッパの働き方について考えてみました。
今回は、よく話題になる有給休暇についてまとめてみます。
Contents
ヨーロッパの有給休暇取得率
ヨーロッパでは国や州によって異なりますが、だいたい30日前後の有給休暇があります。会社によって異なりますが、100%消化を推奨している会社が多いイメージです。
有給を次の年度に持ち越すという考えもあまりないので、年度末には慌てて有給を取る人が続出し、人が極端に少ないという事態もあります(笑)。
有給休暇の申請方法
私の会社は、上司にシステム経由で申請をします。理由を述べる必要はありません。そして上司に有給申請を拒否する権限は多分ありません(私はメンバーレベルなので、詳しくはわかりませんが。。)
事前申請はもちろん、仕事が滞りなく進んでいれば直前でも有給をとることができます。
誰もが「有給を取るのは権利」という認識を持っているので、休むことに嫌悪感を持つ人はいません。この雰囲気が有給を取りやすくする大きな要因だと個人的には思っています。
休暇中の仕事
有給は数日取る場合もありますし、バカンスとして数週間取る場合もあります。バカンスについては以下にまとめておきました。
数日間休暇を取る場合、仕事をどうするのか?
結論:放置します。
よっぽど緊急の場合は誰かに引き継いだり、上司が対応したりしますが、基本的には放置です。
誰かが休むかもしれないことを考慮して、スケジュールはできるだけ余裕を持って組みます。
もし、休暇が原因で遅れてしまいそうな場合は「休暇だから」で話が終わることもありますし、どちらかというと休暇を取ったメンバーではなく、そのスケジュールを管理している管理職の責任となります。
病気休暇
日本では病気になるかもしれないと考えて、有給休暇を残しておく人が多いと思います。
一方、ヨーロッパでは、病気の場合、有給ではなく「Sick Leave」という病気休暇をとります。数週間に渡る長期の場合は、病院の診断書が必要な場合もあります。
基本的には当日上司などに「体調不良」を伝えれば、Sick Leave扱いとなります。日本と異なり、体調が悪い状態で会社にいる人は稀で、少しでも具合が悪いとしっかり休みます。
そのため、インフルエンザなどの風邪が蔓延することもあまりありません(インフルエンザに関しては日本より人口密度が小さいということもあるかもしれませんが)。
このように、病気休暇が別にあるため、有給休暇は100%、バカンスなどで「休むため」に使われます。
ヨーロッパの働き方は国や会社によって様々ですが、少なくとも、有給がしっかり取れる風土は日本よりは備わっているかなと個人的には感じています。